日刊スポーツのニュースサイト、ニッカンスポーツ・コムです。


ふくださんの高校野球が好きのイメージ画像

◆ふくださん 福田豊(ふくだ・ゆたか)。85年日刊スポーツ新聞社入社。野球記者を11年。巨人、西武、日本ハム、アマ野球、連盟などを担当。野球デスクを7年勤めた後、2年間の北海道日刊スポーツ出向などを経て、現在は毎朝6時半出社で「ニッカンスポーツ・コム」の編集を担当。取材で世話になった伝説のスカウト、木庭教(きにわ・さとし)さん(故人)を野球の師と仰ぐ。好きなスタジアムは甲子園と、雄大な富士山を正面に拝める山梨・北麓球場。@fukudasunのアカウントでツイート中。

センバツ明日開幕 横浜高の戦いに注目

14年03月20日 [16時00分]

 センバツが明日21日、開幕する。

 今大会、個人的に注目しているのが横浜(神奈川)だ。

 昨年秋、茨城県で行われた関東大会を取材した。横浜は初戦で市川越(埼玉)を5-0で破り8強入り。あと1勝すればセンバツ当確という準々決勝で佐野日大(栃木)に3-5で敗れた。

 佐野日大に敗れた後、渡辺元智監督を取材した。その中で非常に印象に残ったコメントがあったので紹介したい。

 「普段から選手には『序盤は勝ちたいという気持ちを捨てなさい』と言って試合に臨ませている。終盤になったら何が何でも勝つ、という気持ちが大事。でも、それまではいかに負けない野球をするかを考えないといけない。今日は戒めですよ」

 この試合、横浜は1回に5点を失った。適時失策や3ランを浴びるなどでまさかの大量失点。2回以降は立ち直ったエース伊藤が無失点に抑えただけに、「魔の1回」と言えた。「あの5点がなければ3点勝負できた。ハンディが大きかった」と渡辺監督はため息をついた。

 勝てばセンバツ切符を手にできる大事な一戦。黙っていても選手は力が入るだろう。事実、横浜ナインは「勝ちたい」と気合が入り過ぎていたように見えた。しかし、その「勝ちたい」という強い気持ちが空回りし、初回の5失点となってしまった。横浜ナインは冷静さを失っていたのだ。

 負けたら終わりのトーナメント一発勝負。序盤の大量失点は致命傷になる。勝負は下駄を履くまで分からないとは言うものの、先制点を奪って逃げ切ることが、勝利への一番の近道に違いない。

 それでも年が明けるとセンバツ出場という吉報が舞い込んだ。昨年夏の甲子園レギュラーが8人残り、高浜、浅間というドラフト候補もいる。たちまち優勝候補に挙げられた。

 今春横浜の練習試合を5試合観戦した知り合いによれば、正捕手の高井選手が肩を痛め万全ではないようだが、圧倒的な強さを見せており、優勝する可能性は十分あるという。周囲の期待も大きい。

 だからこそ、関東大会での「戒め」を忘れずにプレーする必要がある。序盤は冷静に負けない野球を、「勝ちたい」という気持ちは終盤に爆発させる。いかに勝つかではなく、いかに負けない野球をするか。それが渡辺監督の目指す野球なのだと思う。

 ひと冬越えた横浜が甲子園でどんなゲームを見せてくれるか。八戸学院光星(青森)との初戦、まずは序盤3回までの戦いぶりに注目してみたい。

このコラム記事には全0件の日記があります。

コメントする(気になる学校、注目する選手がいたら、ふくださんにコメントしてね。)

ふくださんの高校野球が好きの最新記事





日刊スポーツの購読申し込みはこちら