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◆ふくださん 福田豊(ふくだ・ゆたか)。85年日刊スポーツ新聞社入社。野球記者を11年。巨人、西武、日本ハム、アマ野球、連盟などを担当。野球デスクを7年勤めた後、2年間の北海道日刊スポーツ出向などを経て、現在は毎朝6時半出社で「ニッカンスポーツ・コム」の編集を担当。取材で世話になった伝説のスカウト、木庭教(きにわ・さとし)さん(故人)を野球の師と仰ぐ。好きなスタジアムは甲子園と、雄大な富士山を正面に拝める山梨・北麓球場。@fukudasunのアカウントでツイート中。

東海大・菅野智之投手/ドラフトリポート

11年09月27日 [12時07分]

 佑ちゃんドラフトから1年。今年もドラフトの季節がやってきた。有力選手を紹介。トップバッターは東海大・菅野智之投手。

 東海大・菅野、東洋大・藤岡、明大・野村の3投手を「BIG3」と呼ぶ。では、この中で一番のピッチャーは誰なのか? 非常に難しい質問を最近よくされるのだが、「東海大の菅野」と答えることにしている。

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 藤岡は貴重な左腕、野村には投球術のうまさという長所がある。では菅野の魅力は何か。最速157キロのスピードか、いやそれだけではなかった。

 今年の春先、あるスカウトに「3人の中で誰が一番いいですか?」と聞いてみた。するとそのスカウト氏は「菅野。コントロールがいいから」と即答したのだ。

 菅野の最大の魅力はスピードだと思っていた。速いし、威力もある。だからスカウト氏の答えに「コントロールですか?」と聞き返してしまった。「パワーピッチャー=制球はアバウト」という先入観があったからである。

 スカウト氏の言葉を確信できたのは、日米大学野球でのピッチングだった。米国まで取材に行ったわけではない。インターネット中継で観戦したのだが、驚いた。捕手の構えるミットに70~80%の確率で直球、スライダーをビシビシと投げ込んでいたのだ。

 もう10年以上も前、巨人のルーキー上原の制球力の良さを紙面で証明するために、どのくらいの確率で捕手の構えるミットに投げ込むか調べたことがある。確か80%前後だったと思う。比較するために西武松坂も調べたがこちらは60%台だった。

 上原は1年目に20勝を挙げて巨人のエースになった。もちろん力のあるボールを投げていたが、やはり生命線はピンポイントの制球力だった。真っすぐもフォークボールも自在にコントロールできていた。

 菅野には157キロの直球、鋭いスライダー、カットボールがある。そして何よりコントロールがいい。もしかしたら上原のように1年目からエース級の活躍ができるかもしれない。今年巨人に1位入団した沢村も素晴らしい投手だが、制球力は間違いなく上。彼以上の白星を稼げるはずだ。ただ、課題もある。好不調の波が大きいことである。これさえ克服できれば大エースになる可能性もある。

 菅野に対しては、巨人が昨年12月の時点で1位指名することを表明した。原監督の甥っ子ということもあるだろうが、何よりもその実力を高く評価しているからだろう。それだけに他球団の動きが気になる。

 昨秋の神宮大会でこんなシーンを見かけた。東海大・菅野の登板試合を両親、祖父(原貢氏=巨人原監督のお父さん)らが神宮球場のネット裏で揃って観戦。それに気付いた各球団のスカウトが次々とあいさつに訪れた。中には「来年になったら一応、調査書だけは送りますよ。一応ですよ」と冗談とも本音とも取れる言葉を交わすスカウトもいた。「巨人の一本釣り」というあきらめムードも漂う。が、それでも菅野の登板試合には今秋になっても巨人以外の複数球団のスカウトが訪れているのも事実。10月27日のドラフト会議直前まで目が離せそうにない。

 ◆菅野智之(すがの・ともゆき)1989年(平元)10月11日生まれ、神奈川県相模原市出身。東海大相模時代は甲子園出場なし。3年夏は神奈川大会決勝で涙を飲んだ。東海大では春の時点で通算32勝をマーク。日本代表には2年時から選出。最速は157キロ。母親が巨人原監督の妹。185センチ、86キロ、右投げ右打ち。

 

(ドラフト)

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コメント(1)

東海大相模の、渡辺臼田コンビや、現阪神の一二三投手、同世代で、国際武道大の江川投手はどう思っていますか?

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