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2010年9月27日

Gグラブ賞「1票の格差」:酒井俊作

 ホームランボールをつかんだ評価は、どのくらいなのだろう。初秋のある日。広島の球団関係者と雑談していると、こんなことを嘆いてきた。

 「広瀬は当然だけど、赤松にしても十分チャンスがあると思う。でも、打席数も少ないし、途中からの守備固めも多いから難しいのかな。何より、強いチームじゃないから、印象も薄いだろ。担当記者の数も違うから、ウチの選手がとるのは簡単なことじゃないよ」

 守備のエキスパートを評価するゴールデングラブ賞に関する話題である。さらに、くだんの関係者は続ける。「『1票の格差』じゃないけど…」。国政選挙のゆがみを引き合いに出して、同賞の“公平性”を指摘していた。関係者氏の憂いは赤松の抱える「2つのハンディキャップ」だった。

 (1)数の優位
 72年にスタートした同賞は新聞社など、プロ野球担当記者として5年以上取材している記者の投票で選出している。守備の評価には失策数や守備率などのデータがあるが、打率や防御率などのように、客観的な判断材料になりにくい。つまり、投票者の印象や主観が入りやすい性質なのだ。

 スポーツ紙では12球団のチーム担当制を敷いており、球団によって担当記者数が異なる。人気球団である巨人や阪神は4人以上から成り立つ大所帯。その一方、担当記者が1人の球団も少なくない。好プレーを目撃した投票者が多ければ多いほどその選手は有利になり、えてして人気球団が優位になりがちだというのが関係者氏の嘆きである。

 (2)レギュラー優位
 グラウンドで長くプレーしている野手のほうが守備機会も多いから、優位なのは間違いない。しかし、守備力を評価する同賞は、その点も選考基準で配慮している。外野手は、チーム試合数の1/2以上、外野手として出場していること、と明記される。規定打席に達しない赤松も9月25日現在で97試合で守備についており、れっきとした有資格者だ。現役時代、5年連続ゴールデングラブ賞に輝いた緒方孝市野手総合コーチも言う。「赤松は補殺数、守備範囲の広さ、肩を見てもトップクラス」。補殺数はリーグ1位の10個、失策数はゼロ。究極的な守備技術が凝縮されたのがホームランキャッチだった。

 ちなみに、81年に本塁打性の打球をつかんだ阪急山森雅文は同年のゴールデングラブ賞を受賞していない。全米メディアで話題になり、ユーチューブでも取り上げられた赤松は、下馬評では不利と言われている「勲章」をつかむことができるだろうか。


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カープ担当記者日記
酒井俊作(さかい・しゅんさく)
 03年入社後は6シーズンの阪神担当を経て、08年11月から広島担当。1人旅と焼酎を愛してやまない。カープが優勝した1979年に鹿児島県で生まれ、京都府育ち。
高垣誠(たかがき・まこと)
 1963年、兵庫県生まれ。89年の入社から様々な部署を異動。もらった辞令の数は社内一と自負するおめでたい人。プロ野球ではかつて中日、オリックスを担当。15年ぶりのプロ野球担当、広島単身赴任も慣れてきた46歳。

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