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2009年9月08日

「雁木」の如く:高垣誠

 広島に来て、最初に知った言葉は「雁木」(がんぎ)だった。引っ越したついでに広島市内の名勝「縮景園」を訪れたとき、園内を案内していただいたガイドの方に教えてもらった。雁木とは、階段状になっている船着き場のこと。川の多い広島では、船での往来が盛んで、川のあちこちに雁木が残っている。階段状になっているので、潮の満ち引きによって水位が変わっても乗り降りしやすい。雁木を乗降場所とする水上タクシーもあるという。

 話は変わるが、9月2日、11年目の野手・井生が2年ぶりに1軍昇格を果たした。由宇での2軍戦に出場中に昇格を告げられ、試合途中で1軍が戦うナゴヤドームへ向かった。広島から名古屋へ移動するのに時間がかかり、昇格した日は試合開始までに間に合わなかった。5回ごろにベンチに入る慌ただしさだった。

 シーズン途中から加わったフィリップスらとは初顔合わせで「ちょっと新鮮な気分ですね」と苦笑いしていたが、シーズン開幕後に左脇腹を痛めて1カ月ほどリハビリ組にいただけに「やっとという感じ。試合に出たらしぶとく、簡単には終わらないというところを見せたい」とようやく訪れたチャンスに燃えていた。

 結局、代走から守備固め、代打で2打席凡退と2年ぶりの1軍でのヒットは記録できないまま、3試合の出場で9月7日に再び登録を抹消された。

 でも、まだチャンスはある。クライマックス・シリーズ出場の可能性も消えておらず、それこそ雁木のように水位(順位)の変動によって必要とされる選手も変わってくるはず。しっかりと準備して、そのときを待ってほしい。


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カープ担当記者日記
酒井俊作(さかい・しゅんさく)
 03年入社後は6シーズンの阪神担当を経て、08年11月から広島担当。1人旅と焼酎を愛してやまない。カープが優勝した1979年に鹿児島県で生まれ、京都府育ち。
高垣誠(たかがき・まこと)
 1963年、兵庫県生まれ。89年の入社から様々な部署を異動。もらった辞令の数は社内一と自負するおめでたい人。プロ野球ではかつて中日、オリックスを担当。15年ぶりのプロ野球担当、広島単身赴任も慣れてきた46歳。

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