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2009年9月02日

逆転CSの夢は終わっていない:酒井俊作

 早いもので、もうすぐ1年がたつ。昨季は阪神を追いかけ、歴史的V逸を目の当たりにした。決して自分がプレーしているわけではないが、取材を通して痛感したのは、勝負は非情だということだ。必死に戦っても空回りし、策を施しても実らない…。力は奪われ、のろわれ、目に見えぬ何かにとり憑かれ、そして濁流のような巨人の勢いの前になすすべなく敗れ去った。

 8月の最終日。中日戦を控えた静岡・浜松で、名物のうなぎパイをポリポリやりながら、そんなことを考えた。どうにも、クライマックスシリーズ(CS)進出ラインをめぐる争いと重ね合わせずにいられないのだ。大先輩の記者に言われたことがある。「いまはええよ。CSがあるから、紙面で遊べる。昔ならとっくに消化試合や」。借金2ケタに膨らむ5位の広島もまた、3位浮上の可能性が消えていない。すべてヤクルトの大失速によるものだ。

 8月4日には最大13ゲーム差まで開いたが、そこからジワリと詰め寄り、9月1日を終えて6ゲーム差まで縮めた。後半戦をみるとヤクルトは9勝21敗(9月1日現在)と振るわず、リーグ最下位の成績だ。カープが大型連勝したわけでもないのに、約1カ月で7差も減っている現状がある。

 ならば…。9月の戦いぶりが、カープの命運を決める。ブラウン監督も口癖のように「1日1日を大切に戦うだけだよ」と話す。CSという新制度が、一風変わった緊迫感をもたらしており、本当に何が起こるか分からない-。真弓阪神だけでなく、カープも追走する。9月初戦。中日とのシーソーゲームを制した浜松から逆襲が始まれば…。コイだけれど、ここはいっそのこと、うなぎのぼりしてもらいたい。


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カープ担当記者日記
酒井俊作(さかい・しゅんさく)
 03年入社後は6シーズンの阪神担当を経て、08年11月から広島担当。1人旅と焼酎を愛してやまない。カープが優勝した1979年に鹿児島県で生まれ、京都府育ち。
高垣誠(たかがき・まこと)
 1963年、兵庫県生まれ。89年の入社から様々な部署を異動。もらった辞令の数は社内一と自負するおめでたい人。プロ野球ではかつて中日、オリックスを担当。15年ぶりのプロ野球担当、広島単身赴任も慣れてきた46歳。

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