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2008年10月13日

シーズン終盤はみんなが満身創痍:柏原誠

 よほど痛かったのだろう。左ひじ手術の嶋に続いて栗原が右ひじ手術を検討している。シーズン終盤はみんなが満身創痍(い)だった。右手薬指を脱臼(きゅう)した東出も痛みをこらえて試合に出た。主力クラスの長期離脱はほとんどなかったが、グラウンドに立っていた男たちは痛みを隠して苦しんでいた。

 嶋は腰や右肩にも持病がある。シーズン中、体の状態を何度も聞いたが一度も「痛い」「よくない」とは口にしなかった。しかしその表情や口ぶりから、体調不良は明らか。逆に痛みを抱えてプレーすることが当然のよう。本音を吐露した瞬間、我慢していたものが“決壊”してしまう怖さがあったのだと思う。

 9月の甲子園遠征中は調子がどん底だった。宿舎の自室でビデオとにらめっこ。それでは飽き足らず、疲れた体にムチ打ち、ホテル内で深夜に素振りを繰り返した。チームの中で自分がどれほど大事な存在か知っていた。嶋が5番に定着した6月以降は打線の回りがよくなり、チーム勝率5割で推移していた。

 栗原は痛み止めの注射、座薬などで痛みを抑えた。選手だけではない。連投に次ぐ連投でひじを痛めた打撃投手もいた。みんなが敵と戦う前に、自分と格闘していた。一丸となってゴールを目指した1年間の足跡は自信にしてほしい。

 クライマックスシリーズが熱いこの秋は、悔しさを抑えながら、来年への英気を休める時。選手たちが元気な体でグラウンドに戻ってくる日が待ち遠しい。


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カープ担当記者日記
網孝広(あみ・たかひろ)
 1972年、大阪府堺市生まれの35歳。入社後広告局に7年、編集局整理部(レイアウト部門)に3年半在籍。06年11月広島総局に赴任。34歳で初めて「新聞記者」になったオールドルーキー。Jリーグ、高校野球、高校サッカーなどの担当を経て07年9月よりカープ担当に。08年の予想順位はエールを込めて3位。まだまだ独身。
酒井俊作(さかい・しゅんさく)
 03年入社後は6シーズンの阪神担当を経て、08年11月から広島担当。1人旅と焼酎を愛してやまない。カープが優勝した1979年に鹿児島県で生まれ、京都府育ち。

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