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2008年9月24日

市民球場51年間のフィナーレ:網孝広

 いよいよ残り11試合。カープは勝率5割で中日に0・5ゲーム差をつけて単独3位。クライマックス・シリーズ出場へ最後の力を振り絞る時だ。

 ペナントレースは残り11試合だが、広島市民球場では残り4試合となった。23日の巨人戦では今季初めて3万人を超えた。連日の満員御礼。チームの好調さと、球場との別れを惜しむ気持ちが、大勢のファンの足を運ばせている。球場前での記念撮影が多く感じるのは気のせいではないだろう。

 23日の試合では選手達が復刻版ユニホームを着用してプレーした。77年から12年間使用されたもので、日本一も3度果たした。オールドファンは懐かしそうにグラウンドを見つめていた。24、25日の巨人戦もこのユニホームで臨む。

 来シーズンからは、建設中の新球場(広島市南区)に本拠地を移すことになる。最後の市民球場-。連戦のさなか、栗原はこんなことを言った。「少々のことでは休めない。(クライマックスの)可能性があるわけだから。とにかく1試合1試合大事にしたい。最後の市民球場だし」。高内野守備走塁コーチは「まだ数試合あるからね。でもジワジワとね。最終戦の時は(寂しい思いが)くるだろうね」。

 先日、母を亡くしたブラウン監督は「この球場が私の実家や母親のような気分だ」と話す。面白い?コメントをしたのは上村だ。「僕、オリックスも入団した時はブルーウェーブだったんですけどね。バファローズになって、トレードで広島に来たら今度は市民球場がラストで。なんか『最後』がばかりですねえ」としんみり。

 惜別の情にかられるのは選手や首脳陣だけではない。球場管理事務所の竹本久男所長は61歳。57年7月24日、こけら落としの対阪神戦は実家近くの理髪店でテレビ観戦。「当時はテレビのある家が少なくてね。床屋さんで見させてもらった。球場の明るいこととと言ったら…」。懐かしそうに振り返る。竹本所長は初優勝の75年、10月19日の本拠地での最終戦、対中日戦を市の広報として取材した。「初優勝が忘れられない。今年の最終戦はあの時の感動と同じような気持ちになるかもしれない」。

 市民球場最後のペナントレース。最終戦は28日ヤクルト戦だ。数え切れない人々の思いを詰め込んだ51年間。幕が降りる時は近づいている(数字は23日現在)。


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カープ担当記者日記
酒井俊作(さかい・しゅんさく)
 03年入社後は6シーズンの阪神担当を経て、08年11月から広島担当。1人旅と焼酎を愛してやまない。カープが優勝した1979年に鹿児島県で生まれ、京都府育ち。
高垣誠(たかがき・まこと)
 1963年、兵庫県生まれ。89年の入社から様々な部署を異動。もらった辞令の数は社内一と自負するおめでたい人。プロ野球ではかつて中日、オリックスを担当。15年ぶりのプロ野球担当、広島単身赴任も慣れてきた46歳。

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