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2009年9月04日

やはり、チーム力はあった!

阪神のラストスパート

 このコラムも、少し“夏休み”が長くなってしまった。言い訳めくが、ついついタイミングを見つけることができなかった。阪神の地力が本来のものだと、確信がなかなか、持てなかったからだった。

 8月、長期ロードを終えた時点で当月は1つの勝ち越し。一つの節目だった。だが、末の巨人3連戦、今年レギュラーシーズンでは最後の甲子園での戦い、その勝敗いかんで状況は変わるのでは……とついつい、慎重になってしまった。

 しかし、ヘタな気遣いはタイガースに失礼だった。巨人に2勝1敗、やっと今季初の月間勝ち越し(14勝12敗、4月は5割ちょうど)。さらに今月に入っても3位のヤクルト3連戦でも、3連勝こそできなかったが、最低ノルマの勝ち越しはできた。

 クライマックスシリーズ(CS)進出……。ファンの方にも希望の灯が少しずつ大きく見えてきたことだろう。さらにマスコミの論調も変わってきた。同じ側にいる人間が指摘するのは奇異かもしれないが、あれだけチームの不振に厳しく、真弓監督の指導力、さい配をかなり批判をしてきたのに、今や昔。応援太鼓を打ち鳴らしている。

 Might iz right……。直訳すれば「力があれば正しい」となるようだが、意訳すると「勝てば官軍」となるらしい。いまの阪神への周囲のハシャギようを見ていると、少しへそ曲がりの身だけに、何を今になって……と言いたくなる。

 前回に強調したはずだが、阪神の本来のチーム力はBクラスに甘んじるようなものではない。各選手が、持てる力を発揮すれば、十分に優勝争いができる陣容のはず。

 真弓監督は1年目。さい配、作戦がすべて的確だったとは言えないかもしれない。しかし、スポーツはいざゲームが始まれば、指揮官が出来る仕事には限界がある。やはり、プレーする選手が第一。

 その通りに、8月を迎えて鳥谷、新井がクリーンアップに復帰、調子が上がってきたことが、最大の浮上の要因。これは誰もが認めるところで、その得点力上昇に投手陣も引っ張られるように、踏ん張りが利くようになってきた。

 ただ、こういう快進撃の状況になると、またへそ曲がりは、警戒心が湧いてくる。実際、数字的にも楽観できない。ポイントは今月末、10月上旬の対ヤクルト6試合となるが、広島も虎視眈々と3位以内を目指しており、軽視できない。

 もっとも他チーム云々より、阪神自身が態勢をより強固にすることが先。これから一番怖いのはケガ、故障。主力のコンディションがカギを握っており、ラストスパートのキーポイントになってくる。

 それにしても……。「来季を見据えて若手起用を」なんて本末転倒な声が聞こえなくなって、気分は爽快!


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浅岡真一「独断流」
浅岡真一(あさおか・しんいち)
 1950年3月24日、大阪生まれ。早大卒業後、74年、大阪日刊スポーツ新聞社に入社。4年近くの内勤を経て、78年から運動部記者に。近鉄を6年担当、その後、阪神担当に。85年のリーグ優勝、日本一を目のあたりにした。現場時代はその執拗な取材活動から「ゴキブリ記者」とも呼ばれた。89年から運動部、報道部デスク、運動部長などを歴任、その間もほぼ野球の世界で取材活動を続けてきた。編集委員、広島総局長、編集局次長、営業局長などを経て、04年8月から現場記者に復帰。趣味はスポーツ観戦、テレビのニュース、クイズ番組視聴。

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