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2009年6月23日

それでも「真弓色」を信じたい

巻き返せるか、阪神

 1カ月余の交流戦も終わった。阪神は9勝13敗2分けと4つの負け越し。過去、2回のこのコラムでは真弓監督の持ち味を出してパ・リーグの戦いで浮上のきっかけを作ってくれるはずと、記した。それは結果的に“誤報”になってしまった。

 筆者は、見通しが甘かったと反省すればいいが、当事者の監督や首脳陣、選手は悔しさにあふれているはず。ファンの方も同様だろう。いや、それ以上にイライラしておられるかもしれない。

 これから、いかに苦境を突破していくか、フロントを含めて策は練っているだろう。そんな中、真弓明信監督が23日付で本紙(西日本版)に手記を寄せてくれた。

 読まれた方もおられるだろうが、その骨子をまとめると<1>目標はあくまでリーグ優勝。その意気込みに私(真弓監督)ら首脳陣、選手は溢れている<2>浮上のポイントは金本の前後の打者の活躍<3>打線は当分、各選手の調子を見極めて組んでいく。<4>ただ、一定レベルの打者はシーズンを通したら実力通りの結果を出すので新井、鳥谷らは今の不振を必ず抜け出してくれる…というものだった。

 真弓監督らしいな、彼の色が出ているなと感じたのは<1>と<4>だった。首位・巨人と13・5ゲーム差、残り80余試合を考えれば、数字的にはかなり苦しい。監督自身も当然、分かっている。

 だが、いやだからこそ、かすかに見える“頂点”を目指すと言明したと解釈している。取りあえず9つの借金返済、そして一つでも順位を上げる-。この方が現実的な目標だが、その意識では5割へ到達した時点で満足してしまうのでは…と彼は考えたと推察している。

 そして<4>。「一つの(私の)野球観」という表現をしているが、一流、その手前までのクラスの選手は確かに、いい意味で「帳尻が合う」成績を残すことがほとんど。まして鳥谷は28歳、新井は32歳。まだ衰えがくる年齢ではない。

 これは期待も込もっているだろうが、それ以上に二人の実力に確信を抱いているのだろう。6月半ばに打率2割台に落ち込んだ金本についても、言い及んで、必ず再浮上すると確信している。

 バラ色の夢を語ったのではない、と見る。もともと現実を直視できるタイプだから、一時的にファンにアピールするような、アジテーションをするタイプでもない。

 先発投手陣も左腕・岩田が加わり、層は厚くなった。本来のタイガースのパターン、先行→逃げ切りに持ち込むゲーム展開には、打線の奮起が第一。そこに、手応えがあるとする第31代監督。

 あとはさい配、作戦の妙で、これも、まだまだ信じていきたい。


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浅岡真一「独断流」
浅岡真一(あさおか・しんいち)
 1950年3月24日、大阪生まれ。早大卒業後、74年、大阪日刊スポーツ新聞社に入社。4年近くの内勤を経て、78年から運動部記者に。近鉄を6年担当、その後、阪神担当に。85年のリーグ優勝、日本一を目のあたりにした。現場時代はその執拗な取材活動から「ゴキブリ記者」とも呼ばれた。89年から運動部、報道部デスク、運動部長などを歴任、その間もほぼ野球の世界で取材活動を続けてきた。編集委員、広島総局長、編集局次長、営業局長などを経て、04年8月から現場記者に復帰。趣味はスポーツ観戦、テレビのニュース、クイズ番組視聴。

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