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2008年12月02日

新監督に大きな落胆はないはずでは……

阪神の三浦獲得失敗

 かなり、可能性があるなと思っていました。少し、ひっかかったことは、三浦投手が納会などの球団行事に出ると明言していたことでした。オフのその種の例会に出席するということは、胸の内で決断が出ていた、ということなんでしょう。彼がFA宣言して横浜残留という形が出た今、そう感じます。

 阪神球団、ファンにとっては無念の思いが強いことでしょう。何しろ、その若々しいマウンドさばきに加えて、通算124勝中、39勝(今季も4勝)を挙げているタイガースキラー。縦縞の仲間になれば、プラスアルファがついてきたはずです。

 電話で断りを入れてきたのは先月29日。すぐに報告を受けた真弓新監督はOB総会に出席して「残念です。想像もしていなかった」と一応は落胆の色を見せました。確かに、補強できれば心強い新戦力ですが、それほど大きなショックを受けていなかった、と感じてます。

 その心境を裏付けるように「現場としては、こういう時は若い人に最大のチャンスということ」と付け加えています。このセリフ、決して負け惜しみではないと思っています。

 実際、阪神の若手の投手陣には、将来性豊かな逸材がかなりいます。今年、1年目から活躍した石川、真弓監督が秋季キャンプで目をつけた白仁田、昨年の新人王・上園、阿部らで、中堅まで枠を広げれば能見、安藤、江草、杉山、福原……と素質豊かな人たちがたくさんいます。

 もう一人、挙げると久保田。真弓監督は就任早々に先発転向を明かし、JFKのパターン変更を宣言しました。

 この3枚リリーフ、岡田前監督の残した遺産とも言うべきもので、日本のプロ野球史上でも初めてといっていい“盤石トリオ”でしたが、あえて真弓色を出しました。

 新監督の考え方は3人の力量を評価したからこそです。チーム内でNO・1は藤川でしょう。その次はウィリアムスか久保田(下柳に怒られるかもしれないですが)。なのに上から3人が先発スタッフに加わっていないのは、いびつだとネット裏時代から、思っていたのです。

 6回までゲームを作れば何とかなる--では特に若手は大きく成長しません。完投してやるんだ!という気概を持ってこそ、素質に磨きがかかるもの。久保田のスタミナを信頼する一方で、こういう配置転換をすることで、チームの活性化を第31代監督はねらったと見ています。

 もちろん、現段階で予断はできませんが、新指揮官の頭の中では先発・久保田への期待はかなり高いはずです。そして、その期待を裏切るぐらい若手が伸びてくるのも楽しみにしているでしょう。

 いずれにしても、この“構造改革”が吉と出るかどうか。その可能性はあると私は思っているし、そうなれば、三浦の獲得失敗も球団のミスにならないでしょうね。


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浅岡真一「独断流」
浅岡真一(あさおか・しんいち)
 1950年3月24日、大阪生まれ。早大卒業後、74年、大阪日刊スポーツ新聞社に入社。4年近くの内勤を経て、78年から運動部記者に。近鉄を6年担当、その後、阪神担当に。85年のリーグ優勝、日本一を目のあたりにした。現場時代はその執拗な取材活動から「ゴキブリ記者」とも呼ばれた。89年から運動部、報道部デスク、運動部長などを歴任、その間もほぼ野球の世界で取材活動を続けてきた。編集委員、広島総局長、編集局次長、営業局長などを経て、04年8月から現場記者に復帰。趣味はスポーツ観戦、テレビのニュース、クイズ番組視聴。

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