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2008年4月02日

巨人は中日を意識し過ぎたのでは……

セの開幕戦明暗

 セ・リーグのペナントレースがパより10日遅れで3月28日に開幕しました。各チームがそれぞれ3連戦。最もいいスタートを切ったのは阪神でした。横浜相手に3連勝(京セラドーム)、その中身もバラエティーに富んだ勝ち方でした。

 阪神ファンなら記憶に新しいでしょうが、初戦は今季、首脳陣がローテーションの軸と期待する安藤が5回まで踏ん張り、渡辺を挟んでKJFがそろい踏み。2試合目は左腕・岩田が3年目でプロ初勝利。3戦目は福原が完封。

 攻撃陣もこれらの投手を十分に援護しました。金本がさすがのアニキぶりを発揮し、新井、今岡も適時打を放ちました。新戦力の新井はプレッシャーなど微塵もなく、3戦目では5打点と大暴れ。

 もう一つ、付け加えなければならないのは、赤星、平野の1、2番コンビ。彼らが出塁して、クリーンアップにつなげるというパターンが早くもできあがった感がありました。よくぞ浜中を放出して、攻守走3拍子そろった小兵を取ったものです。

 一方で好対照だったのは巨人です。チーム一丸となったヤクルトの攻め、守りに圧倒され、思いもよらなかった3連敗を喫してしまいました。これは巨人ファンだけでなく、プロ野球ファンも予想外だったことでしょう。

 ところで、私が疑問に思ったのは、開幕戦が今年から先発に再転向した上原でなく、高橋尚だったことです。これは結果論で言ってしまえばそれだけですが、高橋尚が好投していても私はこだわりたかったのです。

 開幕戦は144試合分の1ではないと、私は思っています。まずエースを押し立てて、今季の戦う姿勢を示すことが不可欠です。勝ち負けは抜きにしてです。他の4球団(横浜は三浦が体調不良で回避)は現に、エースと目論む投手を起用しました。

 巨人番などの情報によると、4月1日の中日戦をにらんで、温存したということです。確かに、昨季の日本一チームを警戒した首脳陣が決断したのも、一つの考え方でしょう。しかし、その通りに先発した上原は3点のリードを守り切れず、敗戦投手。余りにもライバルを意識し過ぎだことが裏目に出てしまいました。

 かつては「栄光の開幕投手」という表現がよく使われました。今も変わりはないでしょうが、投手の分業制がどのチームもほぼ確立しており、その栄誉は薄れたのかなあとも感じさせられました。

 中日戦の後は、阪神を東京ドームに迎え撃ちます。そこまでをにらんでローテーションを組んだとは思いますが、このつまずきが後に影響しないか、と懸念を抱いています。

 とりあえず、ライバルとの連戦で巨人がどう立て直していくか、現在ではじっくり見守りたいものです。

浅岡真一「独断流」
浅岡真一(あさおか・しんいち)
 1950年3月24日、大阪生まれ。早大卒業後、74年、大阪日刊スポーツ新聞社に入社。4年近くの内勤を経て、78年から運動部記者に。近鉄を6年担当、その後、阪神担当に。85年のリーグ優勝、日本一を目のあたりにした。現場時代はその執拗な取材活動から「ゴキブリ記者」とも呼ばれた。89年から運動部、報道部デスク、運動部長などを歴任、その間もほぼ野球の世界で取材活動を続けてきた。編集委員、広島総局長、編集局次長、営業局長などを経て、04年8月から現場記者に復帰。趣味はスポーツ観戦、テレビのニュース、クイズ番組視聴。

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