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2008年3月05日

理屈は進展と言えるが……

CS制の改正

 やはりなというか、予想通りの結論が出ました。4日のプロ野球実行委員会で今季の両リーグのクライマックスシリーズ(CS)はレギュラーシーズンの優勝チームに1勝のアドバンテージを与え、6試合制(4勝先勝)で行われることで合意しました。さらに第一ステージ(2位チームと3位チームの対戦)は昨季通りということも確認されました。

 やはり……と書き出したのは、1月21日の実行委員会で既に、このプランは議論され、大勢、流れはほぼ決まっていたからです。この日はセ・リーグの理事長を務める横浜・山中取締役から提案され、特に異論を挟む球団はなかったのです。

 それは、ある意味で当然だったでしょう。横浜から提案されたとはいえ、その裏には巨人の強い意向が働いていたからです。この実行委員会の前に行われたセ・リーグの理事会で、巨人の清武代表が提案したことが明らかになっています。

 このコラムで10月末に「保険をかけたことが裏目に……」と題して、ペナントレースを制しながら、CSで敗れたことを取り上げましたが、ジャイアンツにとっては、日本シリーズに出場できなかったことは、忸怩(じくじ)たる思いだったはず。

 だから昨年、このシステムを採用することを決めた際には、2年間は同様のやり方で行うことを基本線にしていたのですが、開幕直前になって改変が決まったということです。

 阪神が巨人案に賛同したことも追い風になりました。南球団社長は「リーグ制覇をしたチームを尊重すべきだと思う」と語り「ただし、パ・リーグも同じ制度にするというのが必要です」と付け加えていました。

 パ側に異論がないのは、分かりきったことです。一昨年までは、レギュラーシーズンの首位チームに1勝のアドバンテージを与えられていたのですから、元に戻ることに反対する理由がないからです。

 今更、昨年のいびつな制度を批判しても、仕方ないことですが、07年のリーグ記録として巨人が首位として残るのは余りにも不自然でしょう。何のために144試合を苦闘してきたか、ファンの方も疑問を持たれるのではないかと思います。

 私自身はCS制に多少の疑念を持っていますが、3位までに入れば……と各チームがシノギを削り、消化試合が少なくなるメリットは認めざるを得ません。

 その点では、ベストとは言えないまでも、ベターな改変でしょう。ただ、来年以降はどうなるのか、全く見えていません。

 各球団にそれぞれの思惑があり、今季の結果によって新たな方式が採用されるかもしれません。10月の終盤まで、球趣を盛り上げることは、むしろ楽しみでもありますが、最も大事なのは12球団が公平なシステムを練るべきであり、その方向に向かうよう、願っています。

浅岡真一「独断流」
浅岡真一(あさおか・しんいち)
 1950年3月24日、大阪生まれ。早大卒業後、74年、大阪日刊スポーツ新聞社に入社。4年近くの内勤を経て、78年から運動部記者に。近鉄を6年担当、その後、阪神担当に。85年のリーグ優勝、日本一を目のあたりにした。現場時代はその執拗な取材活動から「ゴキブリ記者」とも呼ばれた。89年から運動部、報道部デスク、運動部長などを歴任、その間もほぼ野球の世界で取材活動を続けてきた。編集委員、広島総局長、編集局次長、営業局長などを経て、04年8月から現場記者に復帰。趣味はスポーツ観戦、テレビのニュース、クイズ番組視聴。

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