2008年2月07日
このままでは、外国人天国の危険性が……
パウエルの二重契約問題
球春を告げるキャンプ情報が沖縄を中心にして連日、伝わってきています。まだ序章とはいえ、各チームとも話題が豊富で、プロ野球ファンも、やっと……の思いをされていることでしょう。
その一方で、不快、不可解な問題がグラウンド外で起きてしまいました。ジェレミー・パウエル投手(前巨人)の二重契約問題です。事の経緯を簡単に振り返ってみましょう。
まず1月11日、オリックスが獲得を正式発表(年俸5500万円、出来高5500万円=金額は以降も推定)。その直後あたりからソフトバンクが密かに獲得交渉に動き出しました。そして同月25日、ホークスは日本プロ野球機構に問い合わせ同投手が自由契約選手になっていることを確認、統一契約書へのサインを完了(年俸1億プラス出来高)。
当然、オリックスは怒り心頭。最終の詰めを怠ったとするパウエル側と同球団の見解は平行線。そして事態を憂慮したパ連盟はホークスの正式発表の翌30日、二重契約と判断し、両球団で協議するように通達しました。
だが、2月に入ると連盟の姿勢は急転。4日に3カ月の出場停止を条件にソフトバンク入りを実質上認めました。陳腐なのは2点。この3カ月というのは強制措置でも裁定でもなく、勧告だという通達。だからソフトバンクすら、納得できないと反発しました。戦力として必要なのはもちろん、3カ月も給料をただ払いするのですから。
もう一つは小池会長が使った「三方一両損」というセリフです。三方とはパウエルと両球団ですが、契約成立の正当性に自信を持つオリックスが同損なんて誰が考えても不可解です。宮内オーナーは「後出しジャンケンが正しいのか」と憤りを隠しませんでした。
言い得て妙ですが、この問題に詳しい記者に取材してみると、ここには“陰の仕掛け人”がいたとのことです。オリックスの条件を聞いた上で、ホークス側に話を持ちかけたのです。それで条件を吊り上げ、仲介料を得ることができるわけです。
かつては新外国人は複数年契約を求めることが多くでした。身分保障を長くしたいのは人間ならば仕方ないでしょう。ところが、最近では力に自信がある外国人は1年契約を要求するのがほとんどです。今季、巨人が獲得したラミレス、クルーン、グライシンガーなどがその例です。
宮内オーナーは「野球界と外国人の選手契約のあり方の問題」と言及し、規則の明文化を訴えました。私も賛同します。日本プロ野球選手会も同様の要望を機構側に出しています。
今後、パウエル問題はどう進展するか予断はできませんが、今回の騒動を糧に12球団が結束すべきです。一部の球団の私利私欲が優先すれば、自分で自分の首を締めることになると思っています。
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