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2007年11月14日

やはり「真のワールドシリーズ」は遠いのか

アジアシリーズを見て

 先に行われたアジアシリーズは中日が韓国のSKに辛勝して、何とか優勝しました。予選ラウンドではSKに苦敗し、決勝戦でも先制され、逆転しても同点に追いつかれるなど、ゲーム展開はかなり緊迫したものでした。

 ロッテ、日本ハムに続き面目を保った落合監督も「アジアの力の差はほとんどないぐらいじゃないか。各国のリーグ王者はやはり強い」とゲーム後、回顧していましたが確かに台湾、中国も含めてチーム力はかなり強固になってきている気がしました。

 ところで、このシリーズは3年前から始まりました。ゲーム機器メーカーのコナミが特別協賛となり「KONAMICUPアジアシリーズ○○年」という名称で運営されてきました。4か国のリーグ優勝球団が予選リーグを戦い(中国は実際はリーグ選抜)、1、2位が決勝戦を行うという方式でした。

 各チームへの賞金も筆者からすれば破格。優勝は5千万円、2位が3千万、3、4位が1千万です。やはり人間、ニンジンをぶら下げられるとそりゃあ戦闘意欲も増すでしょう。

 ただ、3年までは東京ドームで開催されることが当初、決まっていました。来年以降はどの国でやるかは現状未定です。

 公式サイトによれば、この大会の目的はアジアNO・1を決めるとともに、国際野球の第一歩とし、将来的にはワールドシリーズ覇者との真の世界一を決める試合にしたいとしています。

 この高邁な理想は支持したいと思います。日本プロ野球機構の根来コミッショナー代行は「今後も続けていきたい」と語っていましたが、その理想を追求していきたいからでしょう。しかし、早晩、そうなることはないでしょう。

 米国は野球の母国というプライドが高く、五輪やWBCへの非協力的な姿勢は一つの象徴と言えるでしょう。さらに日本人選手のメジャーリーグ志向は年々、高まるばかりです。彼らの人生ですので、筆者が口を挟む権利はないのですが、メジャーが野球の最高峰だと考えるから、野望を抱くのは間違いないでしょう。

 中日が優勝を決めた翌日の紙面(休刊日で駅売り、コンビニで発売のみ)、日本ハムを退団、ロイヤルズの監督に就任するヒルマン氏がスポーツ専門局ESPNのホームページに長文手記を掲載し「日本がメジャーのマイナーリーグになることは将来的に良いと思わない。(中略)大リーグに匹敵する高いレベルの野球に全力を傾けるべきだ」と自説を示しました。

 別に熱烈な愛国主義者ではないですが、彼の手記には拍手を送りたくなりました。この考えこそ、今の日本球界に求められていることじゃないでしょうか。確かにアジアシリーズを継続していくことも、それなりにアピールになるでしょう。だが、それより根本的な問題があると思います。個人の志望を誰も止めることはできませんが…。


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浅岡真一「独断流」
浅岡真一(あさおか・しんいち)
 1950年3月24日、大阪生まれ。早大卒業後、74年、大阪日刊スポーツ新聞社に入社。4年近くの内勤を経て、78年から運動部記者に。近鉄を6年担当、その後、阪神担当に。85年のリーグ優勝、日本一を目のあたりにした。現場時代はその執拗な取材活動から「ゴキブリ記者」とも呼ばれた。89年から運動部、報道部デスク、運動部長などを歴任、その間もほぼ野球の世界で取材活動を続けてきた。編集委員、広島総局長、編集局次長、営業局長などを経て、04年8月から現場記者に復帰。趣味はスポーツ観戦、テレビのニュース、クイズ番組視聴。

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